昭和女子大学_現代教育研究所_EduMate_Vol1
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教育はよく不易と流行があると4     ◇言われています。時代が変わっても変わらない不易の部分と時代や社会の要請などで変わる流行があります。例えば、理科教育においては不易の部分として、観察・実験を行いながら学習を進めていくことがあります。これはこれからも基本的には変わらないと考えます。ただ、観察・実験の内容、道具や方法は変わっていくと思います。顕微鏡一つとっても、以前は生物顕微鏡だけでしたが、双眼実体顕微鏡が加わり、現在はデジタル顕微鏡も出てきています。さらにタブレットパソコンのカメラの部分に付けるレンズもあり、顕微鏡代わりができ、撮影してそのタブレットパソコンに記録することもできます。理科の教員は絶えず授業に使えるものはないかとアンテナを張っていないとマンネリ化した魅力のない授業になってしまいます。先日、放射線の観察を行う方法を開発したものを見せていただきました。従来は、ドライアイスでガラスのボールを冷やして、その中にアルコールを気化させて、ボールの中央に置いた放射線を出す物質から出る放射線(アルファ線)が飛んだ跡が白い霧状に見えるのを観察します。その先生はペルチェ素子というパソコンを冷やす素子と放熱板と氷水でドライアイスの代わりをさせていました。これを使えば個別実験が可能になり、よりよく観察ができるのではないかと思いました。教師の創意工夫は授業をよりアクティブにすると同時に子どもに関心・意欲をもたせることができると思います。向上心をもっていることはどの教科の教員にも求められていることです。どんな観察・実験を行うときも、教師は予備実験や実地踏査をしなければなりません。授業の前に自分でやってみて、観察・実験の目的を達成できるか、どこを注意すべきか、薬品は大丈夫か、必要なものの確認を安全に観察・実験を行うために必ず行っておくべきことです。この基本も不易の部分だと思います。流行の部分としては、以前は放送教育などの視聴覚教材の活用がありましたが、現在はICTの活用に変わっています。視聴覚教材はどちらかといえば作られた映像を活用する一方通行のコミュニケーションですが、ICTは双方向のコミュニケーションで現在活用が求められています。地区によっては子ども一人一人にタブレットパソコンを渡して、教科書も紙でなくデジタル教科書を使っています。タブレットパソコンでルーペ代わりに拡大して観察したり、写真を撮ったり、プレゼンテーションを行ったり、調べたり、まとめたりしています。それを小集団(班ごと)から中集団の学校などと交流したりして、双方向のコミュニケーションをとることができるようになってきています。流行で気を付けなければならないことは、便利なことばかりを教えることで、タブレットパソコンや使える電波などの環境がないと何もできない子どもにしてしまわないようにすることです。道具を使えることは大切ですが、何よりも自然の事象に関心・意欲をもち、疑問や興味から調べていこうとする態度をもっている子どもを育成していくことではないかと思います。このことも不易の部分だと思います。平成28年12月21日、文部科学大臣に中央教育審議会から答申が出科会教育課程部会において「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」が出されました。その(クラス内)、さらに他にさ中れま央し教た育。審そ議れ会に初先等立中つ等8教月育21分日【特集】これまでの理科教育/これからの理科教育

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